
宅配会社・銀行・PayPayをかたる詐欺SMSが急増しています。本物と偽物の見分け方、URLをタップしてしまった時の対処法を、公的機関の情報をもとにわかりやすく解説します。
お荷物をお届けに伺いましたが不在でした。こちらからご確認ください・料金の未払いが確認されました。早急にお手続きをお願いします——こうしたSMSが届いた経験はありませんか。
私自身もこれと似たSMS(ショートメッセージサービス)を何度か受け取ったことがあります。最初はもしかして本物?と思ってしまいましたが、よく見ると偽物でした。
こうした詐欺SMS(スミッシング)は、警察庁やフィッシング対策協議会が注意喚起するほど急増しています。この記事では、詐欺SMSの見分け方と、万が一URLをタップしてしまった場合の対処法を、公的機関の情報をもとにわかりやすく解説します。
※この記事は、フィッシング対策協議会・警察庁の公開情報をもとに作成しています。
詐欺の手口は日々変化しているため、最新情報はフィッシング対策協議会
(https://www.antiphishing.jp/)でご確認ください。
(最終更新:2026年7月)
詐欺SMSとは何か(スミッシングとも呼ばれます)
SMSを悪用したフィッシング詐欺は「スミッシング」とも呼ばれます。宅配業者の不在通知や通信料金の未払い通知を装ったメッセージを送り、リンクをタップすると偽のログイン画面や不正アプリのインストール画面に誘導される手口です。
警察庁によると、電子メール等の文面は個人情報の漏えい・不正アクセス検知・取引の停止など切迫感をあおり、ログインさせようとするものが多数確認されています。
(出典:警察庁フィッシング対策ページ https://www.npa.go.jp/bureau/cyber/countermeasures/phishing.html)
2026年現在、特に多い詐欺SMSの手口
① 宅配業者を装ったSMS(最も多い手口)
お荷物の配達に伺いましたが不在でしたという内容で、再配達の手続きと称してURLへの誘導を行う手口です。
佐川急便・日本郵便などの大手宅配業者の名前が使われることが多く、リンクをタップするとAppleアカウントのログイン画面を模した偽サイトなどに誘導されます。
② 料金未払いを装ったSMS・PayPay送金詐欺(急増中)
未納料金などの支払いを装ったSMSから、PayPayの送金画面へ誘導するPayPay送金詐欺が2026年2月ごろから急増しています。
2026年5月末までに確認されたSMS件数は2月比で22.4倍に増加しています。
(出典:トビラシステムズ株式会社 特殊詐欺・フィッシング詐欺に関するレポート)
偽SMSには先月分のお支払いが確認できませんでした・早めの手続きをお願いしますなど、受信者の不安をあおり、早急な対応を促す文言が使われているのが特徴です。
SMSに記載されたURLにアクセスするとPayPayアプリの送金画面へ誘導され、わずか数タップで送金が完了してしまいます。
③ 銀行・クレジットカード会社を装ったSMS(ショートメッセージ)
フィッシング対策協議会によると、PayPay・PayPay銀行・PayPayカードなどPayPay関連サービスや、三井住友カード・Mastercardなどのクレジットカード会社を装うSMSが2026年5月に多発しています。
④ 公的機関・税金を装ったSMS
国民年金の納付依頼、住民税の納付依頼、国民健康保険料の支払い依頼を装ったフィッシングも確認されています。
差し押さえ・延滞金などの言葉で強い不安をあおるのが特徴です。
(出典:フィッシング対策協議会 緊急情報)
詐欺SMS (ショートメッセージ) を見分ける5つのポイント
本物と偽物を見分けるために、次の5つを確認する習慣をつけましょう。私自身が実際に使っている確認方法でもあります。
① 『急いで』『今すぐ』という表現に注意する
詐欺SMSは必ず「早急に」「至急」「本日中に」といった言葉で焦らせようとします。
本物の宅配業者や銀行が、SMSで今すぐURLをタップしてくださいと求めることはまずありません。
焦る気持ちになったら、一度立ち止まることが大切です。
② URLをよく見る——公式ドメインと一致しているか
詐欺SMSのURLは一見本物に似せてありますが、よく見ると違います。
本物の日本郵便:japanpost.jp
偽物の例:japanpost-jp.com / japanpost.top など
公式のドメイン(URLの .co.jp や .jp の前の部分)を確認しましょう。
SMSのURLはタップせず、ブラウザで直接検索して公式サイトから確認する習慣が最も安全です。
NTT東日本によると、SMSはメールに比べて情報量が少なく送信元の判別がしづらいため、本文に記載のURLを必ず目視で確認し、正しいものかどうか公式サイトなどで確認の上クリックするよう推奨しています。
(出典:NTT東日本コラム 新たな詐欺「スミッシング」を防ぐ方法とは)
③ 心当たりがあるかどうかを確認する
荷物の不在通知のSMS(ショートメッセージサービス)が届いても、その日に届く予定の荷物がない場合など、詐欺の可能性が高いです。
自分がインターネット上で操作を行い、その直後に送られてきたメールであれば詐欺である可能性は低くなります。
心当たりのないSMSは慎重に扱ってください。
④ 日本語の不自然さを確認する
巧妙に作り込まれた偽メールは本物と見分けがつかないこともありますが、日本語の表現がおかしく一目でわかるものも依然として多いです。
お客様各位・ご確認下さいませなど、やや不自然な敬語が使われていたら要注意です。
ただし、AI翻訳の活用とともに不自然さがなくなることも考えられるので、注意が必要です。
(出典:NTT東日本コラム 生成AIが詐欺を“進化”させる時代が到来)
⑤ 送信者番号だけを信用しない
同じ送信者番号(例:キャリアの公式通知番号)でも詐欺SMSが届くことがあります。
番号が本物に見えても、URLのドメインを必ず確認してください。
URLをタップしてしまった時の対処法
もしかしてタップしてしまったかも」と不安になった方も、焦らず一つずつ確認しましょう。
URLをタップしただけなら、多くの場合は直ちに被害につながりません。
ただし、表示されたページに氏名・住所・クレジットカード番号・銀行口座・パスワードなどを入力してしまった場合は、すぐにSTEP 2へ進んでください。
クレジットカード番号を入力した場合:カード裏面の電話番号に連絡してカードを止める。
銀行口座情報を入力した場合:銀行に連絡してパスワードを変更する。
Apple ID・Googleアカウントのパスワードを入力した場合:すぐにパスワードを変更する。
被害を受けた、または受けた可能性がある場合は、最寄りの警察署か警察相談専用電話 #9110にご相談ください。
Androidでは▶ URLをタップした後に、不審なアプリのインストールを促される場合があります。
インストールを行った場合は、スマホをセーフモードで起動して該当アプリを削除するか、キャリアや端末メーカーのサポートへ相談することをおすすめします。
iPhoneは▶ App Store以外からのアプリインストールが基本的にできないため、比較的リスクは低いとされています。
詐欺SMSを受け取らないための予防策
被害に遭わないための対策として、私が実践していることをいくつかご紹介します。
主要キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイル)はいずれも迷惑SMS・フィッシングフィルターを提供しています。設定アプリやキャリアの公式サイトから無料で利用できます。
宅配の不在通知は各社の公式アプリで確認し、銀行の手続きはSMSのURLからではなく公式アプリからログインするという習慣をつけると、詐欺SMSを踏む機会が大幅に減ります。
万が一パスワードが盗まれても、2段階認証を設定しておけば不正ログインを防げる可能性が高まります。
2段階認証とは、万が一パスワードが漏れてしまっても、あなたしか持っていないスマートフォンなどがなければログインされないため、不正アクセスを防ぐことができるセキュリティの仕組みです。
よくある質問
まとめ
詐欺SMSから身を守るための基本は、次の2点です。
① 届いたSMS(ショートメッセージサービス)のURLは、タップする前に立ち止まる
急いでという言葉、心当たりのない内容、不自然なURL——この3つのうち一つでも当てはまれば、タップしないことが最善です。
② 公式アプリ・公式サイトからアクセスする習慣をつける
荷物の確認・銀行手続き・料金確認は、SMSのリンクからではなく、各社の公式アプリまたは公式サイトから直接行いましょう。
万が一被害に遭った可能性がある場合は、ブログの情報だけで判断せず、警察(#9110)や各機関のサポートに必ずご相談ください。
※この記事は、フィッシング対策協議会・警察庁の公開情報をもとに作成しています。
詐欺の手口は日々変化しているため、最新情報はフィッシング対策協議会でご確認ください。
参考・出典
- 警察庁 フィッシング対策:https://www.npa.go.jp/bureau/cyber/countermeasures/phishing.html
- フィッシング対策協議会 緊急情報:https://www.antiphishing.jp/news/alert/
- フィッシング対策協議会 報告窓口:https://www.antiphishing.jp/registration.html
