
詐欺SMS・フィッシング・ウイルス・紛失——スマホの脅威から身を守る対策ををまとめてみました。今すぐできる15項目のチェックリスト付きで、50代・60代の方にもわかりやすく解説していきます。
スマホが生活に欠かせないものになった分、スマホを通じた詐欺や不正アクセスの被害も増え続けています。
警察庁の発表によると、2025年(令和7年)の特殊詐欺の認知件数は27,758件、被害額は約1,414億円と、前年比で件数・被害額ともに大幅に増加しています。また、フィッシング対策協議会の報告では、2026年4月のフィッシング報告件数は151,112件にのぼり、Amazonやアップル、楽天カードなど日常的に使うサービスを装った手口が全体の半数近くを占めています。
自分は大丈夫と思っていても、手口はどんどん巧妙になっています。この記事では、スマホのセキュリティリスクを詐欺・フィッシング・ウイルス・不正アプリ・紛失・盗難の3つに分けて、今すぐできる対策をまとめます。
■最終更新:2026年8月
詐欺・セキュリティの手口や対処法は常に変化しています。
最新情報は警察庁・フィッシング対策協議会など公的機関の公式サイトでご確認ください。
万が一被害が発生した場合は、警察(#110)または消費者ホットライン(188)にご相談ください。
スマホのセキュリティリスクは大きく3種類
| リスクの種類 | 主な手口 | 被害の例として |
|---|---|---|
| ① 詐欺・フィッシング | ・偽SMS ・偽メール・偽電話 | ・個人情報の流出 ・金融被害 |
| ② ウイルス・不正アプリ | ・偽アプリ ・怪しいURLからの感染 | ・個人情報の窃取 ・遠隔操作 |
| ③ 紛失・盗難 | ・スマホの置き忘れ ・盗難 | ・個人情報の流出 ・不正利用 |
それぞれの対策を順番に見ていきましょう。
① 詐欺・フィッシング対策 —— 本物に見える偽物を見抜く
2026年現在の主な手口
2026年4月にはSMSから偽サイトや不正な決済画面へ誘導するスミッシングが再び増加し、PayPayや東京電力を装った文面の報告が多く寄せられています。さらに、偽のフィッシングサイトではなく決済サービスの正規URLへ誘導し送金させる手口も増えており、URLや見た目だけでは判別しづらい点が特徴です。
生成AIがフィッシングやSNS上の詐欺、電話を用いた詐欺(ビッシング)などの手口をより巧妙にする目的で悪用されるケースも増えており、文章・画像・音声をもっともらしく作るために使われています。
また、SNS型投資詐欺の認知件数は9,538件、被害額は1,274億円と前年比で大幅に増加しており、Instagram・LINE・FacebookのダイレクトメッセージやYouTube・Instagramのバナー広告を接触手段とするものが全体の約8割を占めています。
詐欺・フィッシングから身を守る5つの対策
対策1:SMSやメールのリンクは原則タップしない
荷物が届けられませんでした・アカウントが停止されますといった文面でリンクへの誘導を促すSMSは詐欺の典型的な手口です。心当たりがあっても、SMS内のリンクはタップせず、公式アプリまたはブラウザのブックマークから直接アクセスしてください。
対策2:URLの「https://」と送信元を確認する
フィッシング詐欺の狙いはIDやパスワードなどの認証情報を盗み取ることです。メールやSMSのリンクを踏む際は、本当に正規サイトかを確認することが大切です。正規の企業がメールやSMSでパスワードを尋ねることは一切ありません。不審なメッセージを受け取ったら、リンクをクリックせず自分でブックマークした公式サイトから確認する習慣を持ちましょう。
対策3:2段階認証(2要素認証)を設定する
仮にIDとパスワードが盗まれても、2段階認証が設定されていれば不正ログインを防げます。主要なサービス(Google・Apple・LINE・楽天・Amazon等)の2段階認証は必ず設定しておきましょう。
対策4:パスワードを使い回さない
一つのサービスでパスワードが漏えいすると、同じパスワードを使っている他のサービスにも芋づる式に不正アクセスされるパスワードリスト攻撃の被害に遭います。サービスごとに異なるパスワードを設定し、管理が難しい場合はスマホのパスワード管理機能(iPhoneのキーチェーン、Googleパスワードマネージャー等)を活用してください。
対策5:SNSのお得な投資話・簡単に稼げる話は疑う
SNS型投資詐欺は、バナー広告やダイレクトメッセージを入口に被害が広がっています。SNSで見知らぬ相手から儲け話・投資の誘いが来た場合は、即座に応じず、信頼できる家族や知人、または消費者ホットライン(188)に相談してください。
▼設定方法はスマホのパスワード管理と2段階認証の設定方法をご覧ください▼

▼詐欺SMSの見分け方の詳細は詐欺SMSの見分け方と届いた時の対処法をご覧ください▼

② ウイルス・不正アプリ対策 —— インストールしないが最大の防御
主な感染経路
不正アプリをインストールさせる代表的な手口として、宅配便の不在連絡を装うSMSからの誘導が最も多く、2018年から現在に至るまで続いています。SMS内のリンクへアクセスすると、Android端末は再配達申請を行うための正規アプリや、セキュリティ対策アプリをインストール・更新するよう促されます。iPhoneなどのApple端末は同一のリンクからフィッシングサイトへ誘導されます。
ウイルス・不正アプリから身を守る4つの対策
対策1:アプリはApp Store・Google Playからのみインストールする
SMS・メール・ウェブサイトのリンクからアプリをインストールするよう促された場合は、それ自体が詐欺の手口です。アプリは必ず公式ストア(iPhone:App Store、Android:Google Play)からインストールしてください。
対策2:OSを常に最新の状態にアップデートする
OSのアップデートにはセキュリティの脆弱性を修正する内容が含まれています。アップデートが面倒・後でいいと後回しにしていると、既知の脆弱性を突いた攻撃に遭うリスクが高まります。設定で自動更新をオンにしておくのが最も手間がかかりません。
対策3:iPhoneはウイルス対策アプリ不要・AndroidはGoogle Play プロテクトを活用
iPhoneはApp Storeの審査とOSの設計上、ウイルス対策アプリは基本的に不要です。AndroidはGoogle Play プロテクトが標準搭載されており、定期的にアプリのスキャンを行っています。無料のウイルス対策アプリと称した広告がSMSで届いた場合は、それ自体が詐欺の可能性があります。
対策4:公共Wi-Fiでの個人情報入力・金融操作は行わない
コンビニや駅などの無料Wi-Fiは通信が傍受されるリスクがあります。パスワード・クレジットカード番号・銀行の操作は、公共Wi-Fiではなく自宅のWi-Fiまたはモバイルデータ通信で行ってください。
▼OSアップデートの重要性と方法はスマホのOSアップデートはすべき?をご覧ください▼

▼詳しくは無料Wi-Fiの危険性と安全な使い方をご覧ください▼

③ 紛失・盗難対策 —— “もしも”の前に備える3つの設定
スマホを紛失したとき、事前に設定が済んでいるかどうかで被害の大きさが大きく変わります。
対策1:画面ロックを必ず設定する
スマホを拾った第三者が中を見られないよう、指紋認証・顔認証・PINのいずれかを必ず設定してください。ロックをかけると毎回解除が面倒という方も多いですが、現代の指紋・顔認証は0.5秒以内に解除できるため、実際の使用感への影響はほぼありません。
対策2:スマホを探す機能をオンにしておく
- iPhone:設定 → 自分の名前 → 探す → このiPhoneを探すをオン
- Android:設定 → Google → デバイスを探すをオン
この設定がオンになっていれば、別の端末やパソコンから紛失したスマホの場所を確認したり、遠隔でロック・データ消去ができます。設定にかかる時間は1〜2分です。
対策3:重要なデータは定期的にバックアップする
万が一スマホを紛失・水没した場合も、バックアップがあれば写真・連絡先・アプリのデータを新しいスマホに復元できます。
- iPhone:iCloudバックアップをオン(設定→自分の名前→iCloud→iCloudバックアップ)
- Android:Googleアカウントへの自動バックアップをオン
▼紛失時の具体的な対処手順はスマホを紛失した時にすぐやることをご覧ください▼

機種変更・譲渡のときに忘れがちなセキュリティ対策
スマホを買い替えるとき・人に譲るときには、前のスマホのデータ消去と、各サービスのアカウント設定変更が必要です。
- スマホ本体の初期化(データの完全消去)
- Androidのデバイスを探すを無効化してから初期化する
- iPhoneの場合はこのiPhoneを消去の実行前にApple IDからサインアウト
▼詳しい手順はスマホを機種変更・譲渡する前にやることをご覧ください▼

今すぐ確認!セキュリティ対策15項目チェックリスト
以下の項目を印刷またはスクリーンショットして確認に使ってください。
□ SMSやメールのリンクをむやみにタップしない習慣がある。
□ 主要サービス(Google・LINE・Amazon・楽天等)の2段階認証を設定している。
□ サービスごとに異なるパスワードを使っている。
□ SNSで見知らぬ相手からの投資・儲け話には応じない。
□ 不審なメッセージは公式サイト(ブックマークから)で確認する習慣がある。
□ アプリはApp Store・Google Playからのみインストールしている。
□ OSが最新バージョンになっている(または自動更新がオン)。
□ 公共Wi-Fiではパスワード入力・金融操作を行わない。
□ SMS・メールのリンクからアプリをインストールしていない。
□ 画面ロック(指紋・顔認証・PIN)が設定されている。
□ このiPhoneを探すまたはデバイスを探すがオンになっている。
□ 写真・連絡先のバックアップが自動で行われている。
□ AppleID・GoogleアカウントのID・パスワードを紙に控えてある。
□ 不要なアプリへのアクセス許可(位置情報・連絡先等)を見直した。
□ 機種変更・譲渡前のデータ消去手順を確認している。
被害に遭ってしまったときの相談窓口
被害が疑われる場合は一人で抱え込まず、すぐに相談してください。
| 相談先 | 電話番号 | 内容 |
|---|---|---|
| 警察相談専用窓口 | #9110 | 詐欺・不審な連絡の相談 (緊急でない場合) |
| 緊急の場合 | 110 | 犯罪被害・緊急の場合 |
| 消費者ホットライン | 188 | 消費生活全般のトラブル相談 |
| カード会社の緊急窓口 | カード裏面の番号 | クレジットカードの不正利用 |
| 銀行の不正送金窓口 | 各銀行の公式番号 | 銀行口座からの不正送金 |
よくある質問
まとめ
スマホのセキュリティ対策は、一度設定すれば毎日意識する必要はありません。大切なのは何かあってからではなく、何かある前に備えておくことです。
| 気を付けたい脅威の種類 | 対策 |
|---|---|
| 詐欺・フィッシング | ・SMSのリンクをタップしない ・2段階認証を設定する |
| ウイルス・不正アプリ | ・公式ストア以外からインストールしない ・OSを最新に保つ |
| 紛失・盗難 | ・画面ロックを設定する ・探す機能をオンにする |
| アカウント管理 | ・パスワードを使い回さない ・アカウント情報を紙に控える |
各テーマの詳しい対処法は、下記の個別記事で解説しています。
気になるテーマから一つずつ確認してみてください。
参考・情報出典
- フィッシング対策協議会 フィッシングレポート2026 https://www.antiphishing.jp/
- フィッシング対策協議会 利用者向けフィッシング詐欺対策ガイドライン2026年度版https://www.antiphishing.jp/report/guideline/consumer_guideline2026.html
- 警察庁 特殊詐欺の認知・検挙状況等 https://www.npa.go.jp/publications/statistics/sousa/sagi.html
- JSSEC スマートフォン利用シーンに潜む脅威 Top10 2026 https://www.jssec.org/
※情報は2026年8月時点のものです。
